社会・地域の課題解決にお客さまとともに取り組むことで、よりよい未来を創造する「CSV×DX」の理念・価値連鎖ストーリーは、国内外の多くの皆さまから共感をいただいています。
当社の「CSV×DX」の代表商品であるテレマティクス自動車保険(以下、テレマ保険)の契約台数は、国内で180万台を突破しました。このテレマ保険は、自動車保険をDXさせることで、お客さまの安全運転をご支援するだけでなく、走行データ等を収集し、潜在的な危険地点等を可視化することができます。当社は、これらのデータを地方自治体等に提供することで、テレマ保険にご加入のお客さまとともに「安全・安心な街づくり」に取り組んでいます。
テレマ保険を活用した当社の取り組みは、お客さま、社会・地域の皆さま、地方自治体の多くの皆さまから賛同をいただいています。例えば福井県・福井県警察と取り組んだ新たな交通安全対策では、精度の高い交通安全の立案・実行等を支援したことが評価され、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局が昨年度開催した「冬のDigi田甲子園」で優勝し、最高位である「内閣総理大臣賞」を受賞しました。この取り組みは、テレマ保険(デジタル)を活用することで、地域の個別課題を解決し、住民の暮らしの利便性と豊かさの向上や地域の産業振興につながった事例として高く評価いただきました。
当社のテレマ保険は、問題が深刻化している「気候変動」「生物多様性」「汚染」対策にも貢献しています。当社は、「安全運転によるCO2排出量の削減効果を可視化する機能」や「安全運転による保険料割引」等の仕組みを通じてお客さまの安全運転を後押しすることで、燃料消費量抑制によるCO2排出量の削減や交通事故低減による修理部品・廃棄物の減少等に取り組んでいます。
テレマ保険は、国内だけでなく海外でも多くの成果が出ています。
とりわけタイでは「Enjoy safety, Make better society」というキャッチコピーで販売・展開し、多くの支持を得て、契約台数は約1年で20万台を突破しました。タイではお客さまが自動車保険を選ぶ基準が変わり、まさに「安全運転を楽しみながら、社会を良くする」保険として共感・賛同を得ていると考えます。
「CSV×DX」の価値連鎖を国内外問わず、より多くの社会・地域にお届けすべく、テレマ保険以外でも取り組みを進めています。例えば、台風発生時にAIで人工衛星画像を解析し、各地域の建物平均損害額を算出する取り組みや、単身高齢者世帯の安定的な住宅確保に向けた見守りセンサーの活用等があります。
今後さらに「CSV×DX」をさまざまな分野に展開すべく、昨年11月に「Aioi R&D Lab-Oxford (以下、 R&D Lab)」を設立しました。「R&D Lab」は、オックスフォード大学のAIベンチャーであるMind Foundry社(以下、MF)と従来の損保ビジネスにはない社会・地域の課題解決に向けた研究開発を行っていく共同研究所です。
「R&D Lab」では、「MF」の保有する高度なAI技術やオックスフォード大学の著名な教授陣の知見を活かし、「社会・地域の課題解決」「保険の新たな価値創造」の実現に向けて取り組むとともに、取組成果を国内外のさまざまなビジネスに幅広く展開していきます。
当社がお客さまとともに「CSV×DX」をさらに発展・拡大し続けるうえで最も重要な経営基盤は多様な人財です。とりわけ、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンが重要です。多様な人財が集まり、お互いのアイデアや感性・価値観を認め合うことで、社会・地域の課題解決につながる「新たな価値」を継続的に創り出すことができると考えるからです。当社は、社員一人ひとりが自由にチャレンジできる環境づくりに引き続き取り組みます。
結びに、「CSV×DX」のキャッチコピーは「まだ誰も知らない安心を、ともに。」です。一人でも多くの皆さまに「まだ誰も知らない安心」を実感いただけるよう、国内外の社会・地域課題解決の取り組みを加速していきます。
当社は、これからも地域密着で、国内外のお客さま、社会・地域の皆さま、代理店・お取引先さまをはじめとする全てのステークホルダーとともに、サステナブルな未来を創っていきたいと思います。
引き続き、一層のご愛顧とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。