2013年度入社式 社長説示
2013年4月1日
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(社長 鈴木 久仁)は、本日以下の通り、入社式を執り行いましたのでご報告します。社長の鈴木久仁による挨拶の要旨は別紙を参照願います。
なお、開催日時・採用数は、以下の通りです。
【開催日時】 2013年4月1日(月) 午前10:00から
【会 場】 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
中央研修所(東京都世田谷区桜上水)
【採 用 数】 302名(全域型:118名、地域型:184名)
※昨年実績 300名(全域型:142名、地域型:158名)
(別紙) 2013年度入社式 社長説示
本日、晴れの入社式を迎えられた皆さん、おめでとうございます。総勢302名もの多くのフレッシュな新入社員の方々を迎えることができ、大変嬉しく思います。
あいおいニッセイ同和損保およびグループの役職員を代表して入社にあたり歓迎の辞を述べたいと思います。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、我が国に未曾有の大災害をもたらしました。その震災から2年が経過しました。
先日、ほぼ1年ぶりに、岩手、宮城、福島の沿岸部を当社の拠点中心に訪問してきました。2泊3日、車で1,000km以上走りました。ややもすると、記憶は薄れてしまいがちですが、被災地では今も復旧さえままならない状況にあります。厳しい環境での生活を、いまだに強いられている方々がいらっしゃることを私たちは忘れてはなりません。
毎日当たり前のように生活をしている私たちは、そういった人たちにこそ、社会的使命をもつ保険会社の社員として、より一層頑張る気持ちを持たなければならないと思います。
震災で気づいたことは、初めての事態に対しては、従来の対応では通用しないことが多く、これまでにない対応策を打つことが必要であるということでした。まさに、自ら考え、自ら判断し、自ら行動することの重要性を再確認したと思っています。
この経験・学びを風化させることなく、今後の当社の事業活動、そして社員一人ひとりの日常の業務にも活かしていくことが極めて重要であると考えています。
損害保険会社は、「社会の安定と経済の発展を支える」「国民に安心と安全を提供する」という社会的使命を担っています。
2011年度の全域型新入社員は、全員、被災地での被害状況の確認業務、ボランティアを行いました。彼らは実体験の中で、その使命を感じ取ってきてくれたと確信しています。その社員の想いを「アドバンス」という小冊子にまとめました。2012年度の新入社員は、その「アドバンス」をもとに、様々な論議を行い、保険会社としての意義や使命を確認してくれました。みなさんも内定期間中に「アドバンス」を読んでくれたと聞いています。この思い・使命感・意義を、是非今日から我々と共有してもらいたいと思います。再度熟読し、これからの仕事の意味を自分なりに考えてください。
<2013年度経営方針>
次に、当社のおかれた状況についてお話ししておきたいと思います。
損害保険業界では、保険料収入面で、エコカー補助金を追い風にした自動車保険の販売増等により、増収基調にありましたが、補助金終了の影響が懸念されています。また、利益面では、昨年度初めの爆弾低気圧、台風4号・17号等の大型自然災害の多発があり、株価もここへきて、明るい兆しはあるものの、予断は許さず、引き続き厳しい経営環境が続いています。
このような中、当社が必ず成し遂げなければならないことがあります。
まずひとつは、機能別再編による、事業の「選択と集中」と「成長と効率化」の同時実現です。機能別再編という言葉は新聞紙上等で、皆さんも聞いていると思いますが、この再編によって当社と三井住友海上社が、それぞれのマーケット・チャネルの優位性や特長を活かし、さらに強化することで、グループとしての総合力を最大限に発揮することが可能となり、お客さま・事業パートナーからの支持・満足度の向上に繋がるものと考えています。
もうひとつは、当社としての、会社構造の“3つの革新”です。
1つ目は、新システム導入による営業店機能の改革等を柱とする業務革新です。
2つ目は、女性活躍、若手抜擢に向けた、組織・体制・制度の改革強化を柱とした組織革新です。
そして、3つ目は、“一人ひとりの役割革新”を柱とした、役職員全員の意識・行動革新です。
この3つによって、2015年度までに会社構造革新を完了させます。
現在、当社では「全社員活動革新運動」を実施しています。社員一人ひとりが、意識・行動を革新することにより、当社の強みを活かした「存在感のある会社」を創り上げる、そのための運動です。
創業3年目の当社にとって、当たり前ということは何もないということを申し上げたいと思います。当たり前のことを続けていたら、新しい発想は出てきません。原点に立ち返って、全てを一から見直し、行動してほしいと思います。皆さんは今が原点です。新鮮な目を持って、何事にも積極的にチャレンジしていってほしいと思います。
<現場主義について>
私が社員の皆さんに対して常に強調しているのは、「現場主義」と「問題意識」という2点であります。これは、当然新入社員の皆さんにも期待することであります。
まず、「現場主義」ですが、その定義は決まったものではなく、社員一人ひとりが考え、行動し、自らが創り上げていくべきものと考えています。皆さん一人ひとりが常にお客さまと会社の距離を縮めるため、お客さまを見る、お客さまの立場に立って考える、そういったことを、これから現実の仕事の中で実践していくということです。
全役職員が、現場主義に基づき、主体的にスピード感を持って仕事に取り組んでいく会社にすることを目指しています。自ら考え、自ら判断し、自ら行動する、「現場力」の発揮を全社員に期待しています。
また、「問題意識」ですが、全ての仕事や施策を「問題意識」をもって見直し、「新たな発想でチャレンジする」「変える、変わる」という気持ちで臨んでもらいたい、ということです。毎日の仕事の中で、必ず問題は発生します。その問題から逃げることなく、向き合ってください。そこから革新が始まります。
先人の言葉に「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」という言葉があります。心を決めたら行動することです。行動することによって、物事は変わっていきます。行動しながら、常に問題意識を持ち、修正すべきところを変えていけばいいのです。それが「現場力」というものです。
<当社の人財育成について>
申し上げるまでもなく、当社を支えるのは社員の皆さんです。
グループとしての目指す社員像を、「自ら学び、自ら考え、チャレンジし、成長し続ける社員」としています。皆さん一人ひとりが、プロフェッショナルな人財として自らを磨き続け、常に高い品質の仕事に取り組むことが、持続的な成長サイクルを築き上げます。会社としても、皆さんが成長する「機会の創出」と、皆さん自身の「現場力の発揮」による強い人財の育成を、重要な経営課題と位置付けています。
当社は、2007年度から全域型新入社員を原則、全員、損害サービス部門に配属しています。これは、お客さま接点の最も多い職場であるサービスセンターにおいて商品内容・保険金支払実務の基本知識を正しく習得して、お客さまに能動的に接することにより、コミュニケーションの大切さを体得してもらうために実施しています。今年度もこの方針に基づいて配属したいと考えています。
我々が目標とする企業像は、「お客さま満足度No.1の会社」「社会・地域マーケットで存在価値・意義のある会社」「現場主義の会社」「社員とともに成長する会社」です。年齢、性別等に関係なく、全ての社員がいきいきと働き、活躍できる、そういう会社にしたいと思っています。企業の活力や競争力の源泉として、多様な価値観を有する会社に向けて、女性活躍の推進にも積極的に取り組み、ダイバーシティの実現を図ることを目指しています。
当社には、積極的にチャレンジする人を応援する風通しの良い企業風土があります。人事制度では、誰にも公平なチャンスを提供し、頑張った人が報われる処遇を実現しています。
お客さまから支持され、成長を持続するためには、皆さんの成長が必要です。皆さんの活躍を実現するステージは会社で最大限用意をいたします。ただ、一番大事なのは、皆さん自身の「成長したい」という強い気持ちです。是非、そのことを忘れずにいて下さい。
私の好きな言葉に「男子三日会わざれば刮目して待つべし」という言葉があります。志の高い人は三日も会わなければ、当然その間に成長、変化しているので、三日前と同じと思ってはいけない、注意しなくてはならない、という意味です。自分自身がそうありたい、日々成長したいと思っています。この言葉のとおり、次に皆さんにお会いする時には、見違えるように成長している姿を見せてくれることを期待しています。
最後に皆さんの健康と活躍を祈念、期待して歓迎の挨拶といたします。
以上