あいおいニッセイ同和損保 MS&AD INSURANCE GROUP

2011年度入社式社長説示

2011年4月1日
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(社長 鈴木 久仁)は、本日以下の通り、入社式を執り行いましたのでご報告します。社長の鈴木久仁による挨拶の要旨は別紙を参照願います。

なお、開催日時・採用数は、以下の通りです。




【開催日時】 2011年4月1日(金) 午前10:00から

【会場】    東京会場:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

        中央研修所(東京都世田谷区桜上水)

        大阪会場:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

        大阪御堂筋ビル(大阪府大阪市中央区平野町)

【採 用 数】 250名

※昨年実績 324名

昨年実績は、あいおい損害保険株式会社及びニッセイ同和損害保険株式会社の合算






2011年度入社式 社長説示




  本日、晴れの入社式を迎えられた皆さん、本当におめでとうございます。総勢250名もの多くのフレッシュな新入社員の方々を迎えることができ大変嬉しく思います。

  あいおいニッセイ同和損保およびグループの役職員を代表して入社にあたり歓迎の辞を述べたいと思います。


<東北関東大震災について>

  皆さんご存知の通り、3月11日にマグニチュード9.0と世界でも最大級の地震が発生し、我々の仲間である社員・代理店に加え、本日入社の新入社員の方にも多くの被害をもたらしました。また、今日もなお、被災地での避難所生活を続けている方が大勢いらっしゃいます。被災された皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。


  本日入社された皆さん、ご家族の方の中には、「このような大震災を受けて、会社は大丈夫だろうか?」とご心配されている方も多いと思います。

  損害保険会社は、こうした巨大災害に備え異常危険準備金という「いざという時に備えた積立金」を十分に確保しています。また、今回の危機に際し、世界各国から心強い支援の申し出が相次いだことと同じく、損害保険の世界においても、グローバルにリスクを負担し支えあう「再保険」という仕組みがあります。そして更には、今回過去最大の保険金支払額と予想される地震保険については、「政府再保険」という「再保険」があり、財務的にはなんの心配もいりません。

  ご家族にもこのことをお伝えし、その点はご安心頂くようにして下さい。


  当社では、地震発生直後に、現地・本社において災害対策本部を立ち上げ、支援物資の搬送や応援要員の派遣など、日々、様々な対応を実施しています。まだ一部、業務停止せざるを得ない拠点がありますが、現地では不眠不休で全力を尽くし、全社員が一丸となって復旧に向けて最大限の努力をしています。また、計画停電の影響により、各職場では電話やFAX、システムの稼動が一時停止する中で業務遂行をしています。被災された方々からのご相談に親身に対応するとともに、迅速な保険金支払いに向けて、業界を挙げて懸命に取り組んでいるところです。


  言わば“戦い”と言っていいでしょう。皆さんは、今日からこの戦列に加わるということです。

損害保険会社は、「社会の安定と経済の発展を支える」「国民に安心と安全を提供する」という重要な社会的使命を担っています。今こそ、その使命を果たす時であると私は考えています。

  この使命感、思いだけは今日から我々と共有してもらいたいと思います。

未曾有の大震災、日本が危機を迎えたこの年に、皆さんは社会に出られたわけです。日本は、これから復旧、復興と困難な道が続きます。ある意味、会社も同様です。会社にとって、日本にとって皆さんが果たすべき役割は、極めて大きなものがあります。

  今日この日の、緊張感ある、新鮮な気持ちを忘れずに、失敗を恐れることなく、可能性を秘めた若い力をそれぞれの職場において思う存分に発揮してください。



<経営統合・合併について>

  さて、昨年度に行った経営統合および合併について、お話ししておきたいと思います。ちょうど1年前の2010年4月1日、当時のあいおい損保・ニッセイ同和損保・三井住友海上グループが経営統合を行い、「MS&ADインシュアランスグループ」が誕生しました。事業環境が激しく変化する中で、一層の品質向上・成長戦略の再構築を通じ、国内マーケットにおいて圧倒的な競争優位を確立すること、さらに、世界の有力プレーヤーと伍して戦っていくためには、スピード感を持って、飛躍的に事業基盤と経営資源の質・量の拡大を図ることが必要であり、経営統合を行うことがベストである、との認識で一致したものです。これにより、国内マーケットでは、最大シェアを占める、ナンバー1の損害保険グループが誕生したことになりますが、世界的に見れば、更に高い水準を目指してチャレンジしていく余地がまだまだあると考えています。


  また、昨年10月にはあいおい損保とニッセイ同和損保が合併し、「あいおいニッセイ同和損保」が誕生しました。その結果、当社は正味収入保険料1兆円を超える規模と国内トップの成長力・収益性・健全性を兼ね備えたバランスのよい会社になりました。加えて、トヨタ自動車や日本生命を始めとした有望なマーケットや、2社がこれまで大切にしてきた販売チャネルなどの強力な営業基盤、あるいは、最高水準の損害サービス力という強みと、さらには合併によるシナジー効果を最大限追求することにより、持続的に成長し続けることができる強い会社が出来上がったと考えております。


  本日入社された皆さんにとっても、活躍のできるフィールドが大きく広がり、様々な経験を通じ自己実現ができるチャンスは、いくらでもあると言っていいでしょう。同時に、国内トップの損害保険グループとして、その動向が常に注目され、また我が国の損害保険業界をリードしていくことも強く求められています。皆さんも自覚と誇りを持って、仕事に取り組んでもらいたいと思います。

 

<現場主義の会社に向けて>

  私が社員の皆さんに対して常に強調しているのは、「現場主義」と「問題意識」という2点であります。これは、当然新入社員の皆さんにも期待することであります。

  まず、「現場主義」でありますが、その定義はひとつではなく、社員一人ひとりが考え、行動し、自らが創り上げていくべきものと考えています。皆さん一人ひとりが常にお客さまと会社の距離を縮めるため、お客さまを見る、お客さまの立場にたって考える、そういったことを、これから、現実の仕事の中で実践していくということです。全役職員が、それぞれの現場で、各施策を現場主義に基づき、主体的に、自主的に、スピード感を持って取り組んでいく会社にすることを目指しています。

  また、「問題意識」ですが、全ての仕事や施策を「問題意識」をもって見直し、「変える、変わる」「新たな発想でチャレンジする」という気持ちで臨んでもらいたい、ということです。「問題意識を持つ」ということは仕事の原点です。いつも、「何かおかしい、どこか変だ」と現状を疑う癖をつけるようにして下さい。そして疑問に思えば、どんどん上司や先輩など周りの人と論議し、実践へつなげ、これを繰り返していくことが大事なのです。そこから革新が始まります。皆さんの革新が会社の革新につながり、すべてはそこから始まります。答えは現場にある、とはそういうことです。是非、こうしたサイクルで考え行動するようにして下さい。



<当社の人財育成について>

  私が目標とする企業像は「社員とともに成長する会社」です。年齢、性別等に関係なく、全ての社員がいきいきと働き、活躍できる、そういう会社にしたいと思っています。企業活力や競争力の源泉として多様な価値観を有する会社に向けて、女性活躍の推進に積極的に取り組み、ダイバーシティの実現を図ることを目指しています。当社には、積極的にチャレンジする人を応援する風通しの良い企業風土があり、人事制度では、誰にも公平なチャンスを提供し、頑張った人が報われる処遇を実現し、一人ひとりが高いモチベーションを持って、能力を最大限に発揮することを期待しています。


  こうした、皆さんの活躍を実現するステージは会社で最大限用意をいたします。ただ、一番大事なのは、皆さん自身の「成長したい」という強い気持ちです。是非、そのことを忘れずにいて下さい。

 

  私の好きな言葉に「士三日会わざれば刮目して待つべし」という言葉があります。”志のある人は三日も会わなければ、当然その間に成長、変化している”という意味です。自分自身の「日々成長し続ける人間でありたい」という思いと一致するとても好きな言葉です。この言葉の通り、次に皆さんにお会いする時には、見違えるように成長している姿を見せてくれることを期待しています。皆さんが年々成長することが、自ずと会社の発展につながります。


<最後に>

  私は、現在「日本損害保険協会」という業界団体の会長でもあります。先日、今回の地震を受けた、協会長としてのステートメントを発表したところですが、その中で「我々はこの大きな『国難』を乗り越えて行かなければならず、必ずやそれを成し遂げられると確信しております。なぜならば、被災地の皆様を拝見するにつけ、我が国には、このような大災害の中であっても、冷静沈着に行動する規律正しさと我慢強さ、そして仕事に臨む勤勉さを併せ持つ人々が暮らしていることを改めて感じているからであります。」と書きました。

  我々はこれまでも、幾多の試練を乗り越えてきています。今の非常に厳しい局面を、皆一丸となって乗り越えたその先に、当社を含め、日本の明るい未来が待っていると、確信しています。

  私自身も先頭に立って、精一杯頑張ります。ともに頑張りましょう。


  皆さんの健康と活躍を祈念、期待して挨拶といたします。




以上