日系企業初、タイでテレマティクス技術を活用した企業向け事故低減支援サービスを開発
2016年8月31日
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
矢崎グループの矢崎エナジーシステム株式会社(社長:矢ア 航、資本金:3億1,000万円、本社:東京都港区)のタイ現地法人であるThai Yazaki Network Service Co., Ltd(以下、TYNS)とMS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(社長:金杉 恭三、資本金:1,000億円、本社:東京都渋谷区)のタイ現地法人であるAioi Bangkok Insurance PCL(以下、ABI)は、2社協業のもと、テレマティクス技術を活用した企業向け事故低減支援サービスを開発しました。
本サービスは、TYNS社の最新鋭の通信型デジタルタコグラフ(サービス名: iQsan)*1を利用した安全運転コンサルティングサービス*2で、企業の事故低減取組みに対して更なる安心・安全を提供するものです。
サービス開始日については2016年9月上旬を予定しており、初年度30企業へのサービス提供を目指します。
本サービスの展開を契機として、iQsanの普及と企業の安全運転支援をサポートするとともに、タイ国における安心・安全な道路交通社会の実現に貢献していきます。
*1 iQsan…ASEAN地域向けに開発した広域通信機能内蔵のクラウド型デジタルタコグラフの商品名で、「イッキュウサン」と読みます。仏教国タイでは日本のアニメ「一休さん」が広く知られており、一休さんの聡明なイメージに由来しています。
*2 安全運転コンサルティングサービスはMS&ADインシュアランスグループの株式会社インターリスク総研のタイ現地法人であるInterRisk Asia (Thailand) Co., Ltdを通じて提供します。
1.開発の背景について
タイでは自動車の台数が急速に増加しており、WHOの調査で人口10万人あたりの交通事故死亡者数が36.2人(2015年度データ)と、世界で2番目に多い等、深刻な状況です。バス・トラック事業者に対しては、GPSトラッキングシステムの装着が段階的に義務化されるなど、政府レベルでの対策が進みつつあるものの、民間企業では一部を除き、ドライバーの安全運転指導はまだまだ十分とは言えず、効果的な事故低減取組みが喫緊の課題です。
一方、日本ではテレマティクス技術の進展により、自動車の運行データを活用した事故低減取組が進み、事故防止/削減に大きな効果があることが実証されつつあります。
このような背景のもと、企業の安全運転指導をサポートすべく今般、TYNS社のiQsanを活用した安全運転、事故低減支援サービスを共同開発し、タイにて提供することとなりました。
2.サービスの概要 ‐TYNS社のiQsanの機能を活用した、安全運転コンサルティングサービス
(1)iQsanの特徴
iQsanは、リアルタイム通信を行うテレマティクスと、安全・省燃費を管理できるデジタルタコグラフの機能が一体となった車載機器端末であり、車両に装着することで、走行データや位置情報を取得し、ドライバー個々の運転傾向を分析することができます。また、ドライバーに対し、危険運転の注意や改善に向けたアドバイスをタイ語でガイダンスできるなど、運転品質の向上に寄与する機能を備えています。本サービスは既にTYNSがタイにて、2015年より実用化済みです。
(2) 安全運転コンサルティングサービスの概要
iQsanで取得したデータをABIにて解析しドライバーごとに安全運転に資するポイントをまとめフィードバックします。
以上